コマンドリファレンス
April 9, 2026 · View on GitHub
📖 English guide: Command Reference
cc-sdd のレガシー /kiro:* コマンド向けリファレンスである。各フェーズで確認すべき成果物と次のアクションをすぐに把握できるよう、英語版の docs/guides/command-reference.md を基に日本語で要約している。
Skills モードを使っている場合は、先に スキルリファレンス を参照すること。
補足: コマンドのテンプレートは Claude Code を基準にしているが、Cursor、Gemini CLI、Codex CLI、GitHub Copilot、Qwen Code、Windsurf など、他のエージェントでも同じ11個のコマンドが利用可能である(UIの詳細は各エージェントのドキュメントを参照すること)。
インストールやワークスペースの前提条件についてはプロジェクトのREADMEを、各ドキュメントの概要についてはDocs READMEを参照すること。
目次
Steering(プロジェクトメモリ)
Spec Workflow
Validation
Status
コマンドマトリクス
| コマンド | 主な引数 | 目的 | 次に実行するコマンド |
|---|---|---|---|
/kiro:steering | – | プロジェクトメモリの作成/更新 | /kiro:spec-init |
/kiro:steering-custom | 対話形式 | ドメイン固有のステアリング情報を追加 | /kiro:spec-init (必要に応じて再実行) |
/kiro:spec-init <feature> | 機能説明 | .kiro/specs/<feature>/ を作成 | /kiro:spec-requirements <feature> |
/kiro:spec-requirements <feature> | 機能名 | requirements.md を生成 | /kiro:spec-design <feature> |
/kiro:validate-gap <feature> | 任意 | 既存コードと要件差分を検証 | /kiro:spec-design <feature> |
/kiro:spec-design <feature> [-y] | 機能名 | research.md(必要に応じて)と design.md を生成 | /kiro:spec-tasks <feature> |
/kiro:validate-design <feature> | 任意 | 設計の品質評価 | /kiro:spec-tasks <feature> |
/kiro:spec-tasks <feature> [-y] | 機能名 | 並列実行を考慮したタスクリスト tasks.md(実行順序ラベル付き)を作成 | /kiro:spec-impl <feature> [task-ids] |
/kiro:spec-impl <feature> [task-ids] | タスク番号 | 実装とテスト駆動開発(TDD)の実行 | /kiro:validate-impl [feature] [task-ids] |
/kiro:validate-impl [feature] [task-ids] | 任意 | 実装のレビュー/テスト結果を確認 | /kiro:spec-status <feature> |
/kiro:spec-status <feature> | 機能名 | 各フェーズの進捗・承認状況を要約 | レコメンドに従って次フェーズへ |
Steering コマンド
/kiro:steering
- 目的: プロジェクト全体のルールやガイドラインを
.kiro/steering/ディレクトリに集約し、すべてのコマンドが共通のプロジェクトメモリ(Project Memory)を参照できるようにする。特定の機能に関する実装の詳細を記述する場所ではない。 - 引数: なし。
- 出力:
structure.md、tech.md、product.mdが生成される(既存の場合は差分を更新)。ここには長期的に使用する原則や標準のみを記載し、個別の機能に関するメモはspec/research/designに残すこと。 - 典型的なフロー: リポジトリの初回セットアップ時や大規模な変更時に実行し、生成された内容を開発者がレビュー・調整する。その後、各specコマンドがこの情報を自動的に参照する。
- ヒント:
- 空のディレクトリで実行すると失敗するため、必ずソースコードが存在するプロジェクトのルートディレクトリで実行すること。
- Steering は、プロジェクト横断的なパターンやルールを記述するためのものである。機能固有の調査内容は
research.mdやdesign.mdに記述する。 - 生成されるのはあくまでベースラインである。プロジェクト独自のルールは
/kiro:steering-customを使って追加すること。
/kiro:steering-custom
- 目的: APIの仕様、テスト計画、UI/UXガイドライン、アクセシビリティ要件など、コアとなる3つのファイルだけではカバーしきれない領域のステアリング情報を追加するための、対話型コマンドである。
- 引数: なし(対話形式でテンプレ選択)。
- 出力例:
api-standards.md(REST/GraphQLの規約、バージョニング、エラー設計)、testing.md(自動テストと手動テストの判断基準、カバレッジ目標)、ui-ux.md(デザインシステム、ライティングのトーン、レビュー手順)、product-tests.md(QAチーム向けのE2Eシナリオ)、security.mdなど。必要に応じて、独自の名前を持つファイルも生成できる。 - 利用シーン:
- プロジェクトで遵守すべき標準(API規約、全社的なテストガイドライン、UXの基本原則など)をAIに一次情報として提供したい場合。
- 複数のチームやエージェント間で共通のルールを共有し、仕様書や設計書の出力に反映させたい場合。
- 既存のプロジェクト(Brownfield)において、UI/UXやAPIの整合性を保ちながら機能を追加開発したい場合。
Spec Workflow コマンド
/kiro:spec-init
- 目的:
.kiro/specs/<feature>/ディレクトリを作成し、overview.mdやcontext.jsonなどのメタデータを初期化する。 - 必須引数:
<feature>(機能名やイシュー ID)。 - 実行タイミング: Steering情報の設定直後、または新しい機能を追加する際に実行する。
- 次のステップ:
/kiro:spec-requirements <feature>。
/kiro:spec-requirements
- 目的: ユーザーの要求や制約条件を洗い出し、EARS (Easy Approach to Requirements Syntax) 形式で
requirements.mdを作成する。 - フロー: コマンドを実行し、AIからの補足質問に回答する。生成されたドラフトを開発者がレビューし、必要に応じて追記・修正する。
- ヒント: 既存のプロジェクト(Brownfield)では、
/kiro:validate-gapを併用することで、既存コードとの差分を明確にできる。
/kiro:spec-design
- 目的: 調査ログ
research.md(必要な場合のみ自動生成)と、詳細設計書design.mdをセットで作成する。要件カバレッジ、コンポーネントとインターフェース、参考文献など、v2.0.0のテンプレートに準拠した内容が出力される。 - オプション:
-yオプションを付けると、確認プロンプトをスキップできる(本番運用での使用は推奨されない)。 - レビューの観点: アーキテクチャの境界、トレーサビリティ、コンポーネントの結合度に関するルールが守られているか、また、長文の資料や外部リンクが参考文献(Supporting References)として適切に分離されているかを確認する。
/kiro:spec-tasks
- 目的:
design.mdを基に実装タスクリスト (tasks.md) を作成する。その際、P0(逐次実行が必須)やP1(並列実行が可能)といった実行順序のラベルを付け、並行開発を容易にする。 - ポイント: v2.0.0では、ドメインやレイヤーごとのブロックが標準化され、機能追加やリファクタリングの案件にも再利用しやすくなった。要件IDとの紐付け、チェックボックス、実行順序ラベルがセットで生成される。
/kiro:spec-impl
- 目的: 指定タスクを AI で実装。テストコマンドや検証内容も併せて提案。
- 使い方:
/kiro:spec-impl user-auth 3 4のようにタスクIDを渡すことで、指定されたタスクのみを対象とした実装プロンプトが生成される。 - 注意: 実行する前に、
tasks.mdのタスクリストが承認済みであることを確認すること。 - Skills モードでの相当コマンド:
/kiro-impl(後述の「Skills モード」セクションを参照)。
Validation コマンド
/kiro:validate-gap
- 役割: 既存のソースコードと
requirements.mdとの差分を自動で分析し、gap-report.mdを生成する。既存プロジェクト(Brownfield)の改修時に、要求の抜け漏れを検出するのに有効である。 - 入力:
<feature>(任意)。 - 出力: 検出されたギャップの一覧、推奨される対応タスク、関連する可能性のあるファイルリストが出力される。
/kiro:validate-design
- 役割:
design.mdの整合性やテンプレートへの準拠状況をレビューする。トレーサビリティ、境界設計、参考文献(Supporting References)の適切な使い方などをチェックし、改善のためのフィードバックを提供する。 - おすすめのタイミング: 開発者によるレビューの前後で実行すると、設計上のチェック項目の網羅性を確認するのに役立つ。
/kiro:validate-impl
- 役割: 実装済みのタスクが
tasks.mdに記載された受け入れ条件を満たしているかを確認する。テストコマンドやログの不足、差分(Diff)の概要などをまとめて報告する。 - 入力:
[feature-name] [task-ids](引数を省略した場合は、直近のタスクを自動的に検出する)。 - v3.0.0での変更: Skills モード(
/kiro-validate-impl)では、インテグレーション検証(タスク横断の整合性チェック)に焦点が移った。個別タスクの検証はレビューア Subagent が自律的に実施する。
Status コマンド
/kiro:spec-status
- 目的: 特定の機能開発プロジェクトについて、要件定義、設計、タスク分割、実装、検証の各フェーズの進捗と承認状況を一覧で表示する。
- 出力: チェックリスト形式のサマリーがCLIに表示され、次に実行すべきコマンドが提案される。
- 利用シーン: 担当レビューアの交代時や、複数の開発者・AIエージェントが並行して作業を進めている状況で、全体の進捗を把握するのに便利である。
Skills モード(v3.0.0)
--claude-skills、--codex-skills、--cursor-skills、--copilot-skills、--windsurf-skills、--opencode-skills、--gemini-skills、--antigravity でインストールした場合、一部のコマンドが Skills(/kiro-*)として提供される。Skills モードでは外部プラグインに依存せず、各プラットフォーム標準の subagent primitive のみで動作する。
/kiro-discovery
- 目的: 曖昧なアイデアや漠然とした要望を、
/kiro:spec-initに渡せる具体的な機能提案に整理する。 - 利用タイミング: Skills モードで
spec-initの前に使う任意のエントリポイント。レガシーのコマンドモードには相当コマンドはなく、そこでは/kiro:spec-initから直接始める。
/kiro-impl
- 目的: コマンドモードの
/kiro:spec-implに相当する実装 Skill。2つのモードを持つ。 - 自律モード(タスク引数なし): タスクごとに実装者・レビューア・デバッガーの3種類の Subagent を spawn。実装者が BLOCKED またはレビューアが2回 REJECTED した場合、デバッグ Subagent が新しいコンテキストで根本原因を調査(Web検索付き、最大2ラウンド)。タスク間の知見は Implementation Notes として次の実装者に引き継がれる。
- マニュアルモード(タスク引数あり): メインコンテキスト内で TDD ベースの実装を行う。コマンドモードの
/kiro:spec-implと同等の動作。 - セッション再開: 中断後に再実行すると、
tasks.mdの進捗状態に基づいて未完了タスクから処理を再開する。
/kiro-validate-impl
- 目的: コマンドモードの
/kiro:validate-implに相当する検証 Skill。インテグレーション検証(タスク横断の整合性チェック)に特化している。個別タスクの品質チェックは/kiro-implの自律モードでレビューア Subagent が担当するため、この Skill ではタスク間の境界整合性を検証する。
よくある質問
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| Claude以外のエージェントでも同じ結果になるか? | コマンド体系は共通だが、各エージェントのUIや制約によって、応答の内容は多少異なる場合がある。READMEに記載されているインストールフラグを使い、対象のエージェントを選択すること。 |
| コマンドを連続で自動実行したい場合はどうすればよいか? | /kiro:spec-quick <feature> を使用すると、要件定義からタスク分割までを一度に実行できる。ただし、各フェーズの間に確認が入るため、開発者によるレビューを挟むことが可能である。 |
| テンプレートをカスタマイズするにはどうすればよいか? | .kiro/settings/templates/ および .kiro/settings/rules/ 内のファイルを修正すること。変更は即座にすべてのコマンドに反映される。 |
このドキュメントは、v3.0.0時点の仕様に基づいている。将来のバージョンでコマンドラインの仕様やテンプレートの構造が変更された場合は、最新の英語版ドキュメント docs/guides/command-reference.md の内容を正とすること。